肝臓の働きが元気のカギを握る
アミノ酸と肝臓の関係
人の体は60%が水分、20%はたんぱく質、その他20%の内訳で構成されています。食事から摂るたんぱく質は体のなかでアミノ酸に分解(胃・十二指腸で)⇒吸収(小腸で)され、肝臓の働きでいろいろな形に組みかえられて筋肉や臓器、皮膚、髪の毛、骨になります。
このアミノ酸が不足すると、肝臓自体の働きが低下して元気がなくなり、筋肉や器官など体の土台を作るための代謝機能が衰えます。
アミノ酸は、肝臓でタンパク質に再合成されて初めて筋肉や、肌、ホルモン、酵素の原料として使われます。
アミノ酸と聞くと筋肉や臓器の元になるというイメージが大きいかもしれませんが、微量ではあるけど体が正しく機能するために必要な各種ホルモンや代謝や消化、抗酸化を起こすための酵素もこのアミノ酸が原料になるのです。
この原料を必要な場所にしっかり届ける役目は肝臓がおこないます。肝機能が低下してしまうと、せっかく運び込まれたアミノ酸も体の原料として有効に利用できなくなるので肝臓の元気を保つことが直接体の元気、健康につながるのです必要です。
肝臓が疲れると冷えや肩こりなどのトラブルが起こる
意外と知られていないかもしれませんが、肝臓は体温を作る器官の1位として熱を体のすみずみまで送る働きがあります。食べ物を消化・吸収で胃腸や肝臓が活発に働いて熱を作り出しているからです。
肝臓が疲れてくると熱発生の調節がうまくいかなくなり必要な栄養素が各細胞にまでいきわたらなくなるので細胞の元気がなくなり冷えや肩こりなどのいわゆる疲れの症状を感じるようになります。全体的にだるさを感じるようになります。
肝臓の働き(機能と構造)
肝臓の主な働きは、
・栄養の代謝、合成、貯蔵
・解毒
・胆汁の生成、分泌
・体温を作る(基礎代謝にあたる)
など多くの働きを担っています。肝臓が疲れてその役目が果たせなくなると、だるさや冷えなど多くの症状として現れてきます。
栄養の代謝は体を動かすためにエネルギーを作り使うこと、合成は体の土台である筋肉や臓器の再生、貯蔵はエネルギーが足りなくなったときにためておいた場所からエネルギーを補てんすること。
解毒はアルコールの分解や体の毒素を無害化すること。胆汁は脂肪を最小単位にして体のエネルギーとして使えるように分解する物質、体温を作るは何もしなくても自動的に使われるエネルギーのこと。これらの作業は肝臓が一手に引き受けています。
病気の根源とまでは言わないまでも体の不調やトラブルは実は肝臓の疲れから引き起こされているともいえるのです。
肝臓は、1分間に約1リットルもの血液が流れ込みます。日々の仕事で疲れたり、頑張りすぎて体を使うペースと休む(回復させる)ペースのバランスが崩れてストレスを受けると血管が収縮して体内の血流量が減ってしまい酸素の供給量も減ります。
肝臓の機能が低下してしまわないようにストレスをうまく解消する方法を見つけて自分の体をいたわるようにしていけると疲労感も軽くなっていくことになります。