腸のトラブルと自律神経の関係
自律神経の乱れは食事のリズムを変えることで戻る
多くの方は、脳の働きが人をコントロールしていると考えるかもしれませんが、脳の視床下部から体に張り巡らされている自律神経は、血液や内蔵の動きのように脳の直接の指令を離れて無意識に働く領域を担っています。
心臓や消化管を動かしたり、呼吸や体温を調節したり血圧や血糖値を調整したり生命維持の根本に関わる自律神経は、脳から張り巡らされているけれども脳の支配を離れて動いている、この点が大きなポイントになります。
もう少し掘り下げていくと、消化管の要である腸は自律神経によって成り立っています。つまり、私たちの生命活動は、腸によって支えられている、腸がしっかり働いていることと自律神経が機能していることはイコールでありそれは、交感神経と副交感神経、アクセルとブレーキのバランスが保たれているということが分かります。
自律神経の乱れによって起こる、体の不快な症状(頭痛・肩こり・むくみ・冷え性・更年期障害など)もここに全て連動しています。
お腹の調子が整い、健康状態が回復すると自律神経が安定し始めるので体の諸症状が改善されて身も心も軽く元気な状態に戻ることができるのです。
便秘や下痢の悪循環を見直す
腸は、自分の意思ではコントロールできない自律神経の影響が謙虚に表れる場所であると同時に、食べ物の消化・吸収・排泄を司る器官です。お腹の調子は食べ方の影響を強く受けるので悪い食べ方をしているとそれはすぐに体にあらわれます。
特に分かりやすいのが便秘や下痢等の排泄で、お腹が張って体が重い、ちくちく痛む、食欲がないといった不調を起こします。
こうした不快な症状は体で感じとれるので、自律神経の働きを意識的に変えることはできなくても食べ方を変えればお腹の調子が整い自律神経のバランスがもどり心や体のむくみを改善していくことができます。
腸が元気に働く生活習慣を身につけよう
体のむくみも心のむくみも、突き詰めるとお腹の状態に現れるだと考えて、腸が元気に働くような生活リズムに切り替えていく。そうすれば、血流もよくなり疲れていた細胞が元気を取り戻し体調が上向くようになっていきます。
心身の土台をしっかり築くためにも、食べるもの、食べ方、アクセルとブレーキのバランス、どちらか一方に偏らない全体のリズムを意識することでおのずと健康上の問題が改善されていくでしょう。